AV業界には、やる気のあるコ、というのにあまり出会えません。表面的には「頑張ります!」とは皆さん言うのですが、本心からAV業界でのし上がってやろう! という野望のようなものを持っているコというのは稀です。スカウトされて事務所に入り、あらゆることが騙し騙しで進んで行くのが常である業界。お金の魅力も手伝って、仕事はこなすのですが、短い時間を全力で走っていつの間にか終わっている、皆さん、そんな感じなのです。
長くAV業界を見ておりますが(このコは本心からやる気があるなぁ)と感じたのは僅かに2〜3名でしょうか……。そのなかでも印象的だったのが倉本麻衣嬢(現在はくらもともまい?)です。といっても、ワタクシが撮影や彼女の話をアレコレと聞いたのは別芸名である、葉月ありさ時代。某ミュージシャンのソックリさんで再デビューした彼女ですが、角度により色々なタレントや女優に似ているコで、葉月里緒奈と観月ありさを合体させた芸名はまんざら嘘でもなく、横顔などはマジで葉月里緒奈似でした。
彼女と最初に仕事をしたのは、98年の夏だったと記憶しております。某社のビデオカメラのナイトショット機能を昼間に使うと洋服が透けるということが話題となり、その実験的企画をやったときに、モデルとして現場に来たのが彼女でした。とにかくやる気がある女のコでした。酷暑のなかでの撮影だったのですが、嫌な顔ひとつしないで頑張る。そして、ロケバスのなかで「有名になりたいのだ!」ということを懇々とお話してくれました。
やる気のあるコはどんな撮影でも楽に現場が進むので、その後もグラビア企画などで何度か使ったことがあります。不思議なご縁で、その後に個人的にもカラオケに出かけたことも。本人は歌手志望で、カラオケ歌うにも一生懸命でしたねぇ。そのときに、過去の話なども正直に話してくれたのですが、まあ、波乱万丈の人生というヤツを歩いているコでした。正直過ぎるというか、感覚だけで生きているコなのだと思った記憶があります。
その後、名前を変えて再デビューしたときは、その一連の騒動や作品に関わっている人たちが、業界でも有名な海千山千のツワモノばかりで(ああ、騙されていなければ良いけれど)と思いました。その一方で、AVの世界に入ってくるコの多くが金の魅力に取り付かれて行動するのですが、彼女の場合は『有名になる』ということを金よりも尊く考えているコだったので思い通りになったな、とも思いました。しかし、結果的には鳴る物入りの再デビューは幻に。その後、何作かのAVに話題の女優として出演しましたが、いつしか出演作もリリースされなくなり……。
今はどうしているのでしょうか。元の世界に戻ったのか、それとも幸せに暮らしているのか。彼女の地下作品を観て思い出したことがあります。「ありさ、セックスは大好きだけど、フェラチオは大嫌いなの。先走り汁がとにかく苦手なんだ」と言っておりました。しかし、作品中では……ここでも頑張ってます、頬張ってます。そういうコだったんです。
⇒⇒⇒くらもとまいのやる気の集大成!!⇒⇒⇒
しま☆はるよし
89年に男性週刊誌『週刊宝石』の契約ライターとなり、同誌の伝説的
企画「あなたのオッパイ見せてください!」などのグラビア制作に携わる。
89年当初からAV担当となりAV女優インタビュー取材やヌードグラビアの
撮影コーディネートを手がける。現在も男性週刊誌、写真週刊誌、夕刊紙、
スポーツ紙などで幅広く取材&執筆中。
仕事に対するポリシーは『ヌードからフードまで』。